器具田研究所  
お知らせ
【震災被災中】
視覚バリアフリー→携帯・音声読み上げ端末用サイトへ…

メニュー
+ ひと工夫
+ コラボレーション
+ プロダクト
+ ボランタリーパワー
+ メディア露出

器具田研究所について
研究・取材依頼・協力のお申し出・売り込み・見積依頼・お問い合わせもこちら→研究所の概要と連絡先を見る…




ツークリックアンケート
将来、器具田研究所を利用するとしたら?
 
顧問契約
OEM製品を小売でご購入
市販製品解析・評価
製品試作
製品企画(ライセンス)
エンドースメント契約
文章・メディア利用
結果

since 1996

 3537899 アクセス目

 1 人がオンライン


スタッフ近況

このサイトのニュースはRSSで読むこともできます。
http://www.kiguda.net/CMS/data/newsja.xml


灰色の死のビルディング - 書込者 : 器具田こする教授 2018/12/10 : 23:55

4階 Advent Calender 2018参加記事。

4階はエレベータをつけなくてもよい建築物の上限と聞いたことがある。

日常生活で外界に出るたびに階段で地上と4階を往復というのは軍隊、体育会系の下っ端いじめのごとき環境だ。

ところでイギリスやフランス、それらの植民地だった国ではOPTION BASEが0なので、かの国の4階は日本の5階に相当する。

日本でも戦後高度成長期に建てられた団地ではエレベータなしの5階などが現存し、家賃と人権のトレードオフ状況がわかる。
このような遺物が低所得者向けにセーフティネット住宅として再利用されている。

家賃だけを見ればもっと安い物件があるかもしれないが、そういう部屋は家主の審査でたいていハネられる。
この人口減少の中、奴らはまだ借主を選んでいる。

鉄筋コンクリートの団地。
当時は最先端の勝ち組住居だっただろう。

だがエレベータなしの5階以上は、滅多に立ち入らない倉庫ならまだしも、人の住居に供してはならない。

屈強パーソンも時間が経てば老いる。

部屋を借りるなら、自分が既に老人であると想定し、安全係数をかけて物件を選択すべきだ。
しかし、俺ら親世代から引き継いだ貧困層はこういうわけで4階や5階以外に住む選択肢はない。

落下する地点ではなく、すでに地に堕ちた者の代用監獄としての4階という捉え方だ。

ラッパーになって成り上がるくらいしか4階から抜け出すことはできないのだ。

窓から見えるのは、同じ作りの別棟。夜中に救急車が止まる。
そして隊員が同じ高さの4階、いや5階だったかに入っていく。
しばらくして、その部屋に工事が始まった。
住人はあのとき、すでに溶けていたのかもしれない。

工事といっても腐った床を剥がしただけで、リフォームはされないだろう。
人口も減るし、いずれ建物全体、取り壊されるさ。

4階から逃避しなければならない。あらゆるテクを使って。


検索










^ トップ ^

器具田研の制作関与商品&私的おすすめアイテム



[VALID RSS!]


  GuppY v4.5.14 で動作しています。 (C) 2004-2005 - CeCILL フリーライセンス